こっそり女一人旅

時々出かける一人旅の記録

2018年4月 燕温泉(新潟県) 女一人旅

新潟県の燕(つばめ)温泉のことを知ったのは数年前、燕ハイランドロッジというホテルがすごく安いプランを出していたので、母を誘って泊まりに行きました。そのホテルは一軒宿で、帰りに温泉街に寄ったのですが、数件の宿が集まる少し寂れた(と言っては何ですが)場所でした。しかしそこには、白濁した素晴らしい温泉が、かけ流しで流れていたのです!

何のことかというと、ある宿の前に無料で入れる足湯があり、そこは源泉かけ流しになっていたのです。更に、燕温泉は妙高山の登山口付近にあるのですが、そこには無料の野天風呂があり、そこにも少し青みがかった、ものすごい量の湯の花の濁り湯が満たされていました。その時は泊まった宿で朝風呂に入ったばかりだったので、そこでは入浴しなかったのですが、いつかこのお湯に入りたい!という野望が私の中に芽生えました。

あれから時が経ち・・・何度か温泉好きな母を誘ったのですが、何だかいろいろ言って、首を縦に振りません。実は私はそれまで度々、一人旅に出ていたものの、温泉宿に泊まったことはありませんでした。しかしそれでは、いつまでもあの憧れのお湯には入れません。私は決心しました。一人で行こう。女一人で温泉宿に泊まったって、別にいいじゃないか!しかしビビリなので、それからは温泉に一人旅で泊まった女性のブログを読み漁り、心の支えとさせていただきました。

そして予約したのはあの、かけ流しの足湯があった旅館「花文」。溪谷沿いの露天風呂もあるらしい。一人旅も受け付けていて、その時は部屋食が選べました。これなら大丈夫そうということで、4月の終わりに車で出かけたのでした。

GW前、豪雪地帯ということで雪がちょっと心配でしたが、道にはまったくありませんでした。クネクネしているけれども、整備された広い道を上り、燕温泉に到着しました。温泉街の一軒目、写真右側にあるのが、お世話になる花文です。

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谷には少し雪が残っています。

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車を駐車場に停め、フロントに声をかけるも、誰も出てきません。ロビーには湯上りのおばちゃんがやはり誰か来るのを待っていて、「アイスを買いたいんだけどバスが来てしまうし、誰もいなくて・・・」と困っていました。何でも妙高山の絵を描くために数日、もう少し下の方の宿に滞在していて、ここはお湯がいいと聞いて入りにやって来たとのこと。ここに泊まれるなんてうらやましい、と言われました。結局誰も出て来ないうちにバスの時間になってしまったようで、おばちゃんはアイスを食べられませんでしたけど。

しばらくして、フロントの奥からおばあちゃんが現れました。その後、お嫁さんらしき女性も登場し、部屋に案内していただけました。建物の中は迷路のようでけっこう広く、予約する時にトイレなしの部屋だともう少し安かったんですが、夜は怖そうなので、トイレ付の部屋にして良かったなと思いました。

部屋は新館ということで、明るく清潔な感じでした。

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写真では隠れていますが、右側にソファーもありました。バスルームはユニットバスです。

そしてお楽しみの温泉へ!実は溪谷沿いの露天風呂は、午後から夜まで女性専用なんです。これもこの宿にした決めてでした。

内湯もいい雰囲気ですが、お湯が熱いので、露天がちょうどいいです。

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期待通りでした!!ゆっくり長湯してしまいました。他にはお年を召された母子連れのお客さんのみのようで、どうやら常連さんのようでした。

お湯は本当に湯の花がすごいので、上がった後、シャワーで流さないと大変なことになってしまいます。

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少しシャワーが使いづらかったですが、温泉のパワーがすごいので、仕方ないと思います。

そして部屋での夕飯です!部屋まで案内してくれた女性が、運んできてくれました。一番お得な、山菜と川魚のプランだったのですが、私が山合いから来たということを配慮して下さり、海の魚(鯛だったかな?)を出してくれました。

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ネマガリタケのお味噌汁も出ました。デザートは苺のババロアです!やった!!

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どの料理もとてもおいしかったです。部屋でゆっくり、お酒を飲みながら食事しました。

食後はごろごろして、休んだらまた、お風呂に行きました!途中で宿のご主人らしき方とすれ違い、「ごゆっくりどうぞ」と言っていただきました。先ほどの女性のご主人だと思われます。料理もご主人が作っているのではないでしょうか。

夜も露天に入ろうと思ったのですが、行ってみたら溪谷が真っ暗で怖かったので、内湯に戻りました。

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最初は貸切だったのですが、途中から例の母子連れのお客さんが入ってきました。皆、考えることは同じですね。

部屋に戻り、布団に入ると毛布が重ねてあり、ぽかぽか暖かく休みました。

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翌朝、男女入れ替えになるとのことで、朝風呂開始の時間にお風呂に向かうと、まだ入れ替えの札が出ていません。うろうろしていると宿の女性が通ったので、入れますか?ときいたら女風呂にしてくれました。こちらは朝日が入り、また昨日とは違った雰囲気の浴槽でした。

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しかし内湯しかないので、朝しか露天に入れないのでは、男性はちょっとかわいそうかなと思いました。

朝風呂の後は食堂で朝食をとりました。

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私の他には例の母子連れしかいませんでした。湯治プランもあるようなので、それで来ている人たちなのかな?食堂の前には私がこちらに来たいと思うきっかけになった、足湯があります。

食事の後、部屋で少し休んでからチェックアウトすることにしました。部屋からの景色はこんな感じ。

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ご家族でやられているようなので、豪華さを求める人には向かないかもしれませんが、お湯は本当にいいです。案内などして下さった奥様も落ち着く感じで、アットホームで気取らない雰囲気のお宿だと思いました。

燕温泉自体は、昔は賑わっていたと思うのですが、廃業した宿もあり、ちょっとさみしい感じの温泉街です。でも、すごいお湯があるので、是非これからも頑張ってほしいです。また、今度行った時には野天風呂にもチャレンジしてみたいです。

帰りには少し下った所にある関温泉で立ち寄り入浴しました。

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宿の名前は忘れてしまいましたが、こちらは赤っぽい鉄の入った温泉で、さっぱりと温まる良いお湯でした。

その後、妙高の道の駅でネマガリタケをお土産に買い、帰路につきました。曇っているけど、妙高山がきれいに見えました。

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