2019年1月 鉛温泉(岩手県) 女一人旅① 1日目
冬になると特に温泉が恋しくなります。
私にはある夢がありました。それは、しんしんと雪が降り積もる山間の温泉宿に数日こもって、の~んびりすることです。
毎年そう思っていながら、いつも何もやらずに終わっていましたが、昨年、温泉一人旅デビューもしたことだし、ついに実行してみることにしました。
二泊三日の予定で向かった場所は、岩手県の花巻温泉郷にある鉛(なまり)温泉です。前から気になっていた一軒宿で、平日のお得な連泊プランを見つけました。というわけで、お正月が過ぎて数日が経った頃、いつものようにこっそりと出かけました。
実は今回、東北新幹線に初めて乗りました!大宮駅で乗り換えの時、駅構内の売店でお弁当を買いました。色々なお弁当がありましたが、特に心ひかれたのは穴子弁当。でもこれから暴飲暴食することを考えて、菜食弁当にしました。
程よい量でした。でも次の機会があったら、やっぱり穴子弁当を食べてみたいな。
席は空いていて、進行方向左側に座りましたが、車窓から山々がずっと見えていて、いい感じでした。
名前は分からないけど、有名な山もありそうです。
車内販売でホヤ貝の干物が売っていて、東北新幹線名物と書いてありましたが、買おうか迷っているうちに新花巻駅に着きました。
駅前には山猫軒というお土産屋さん?が一軒と、レンタカーのお店があったような・・・のどかな感じの場所でした。
そこから釜石線の新花巻駅まで少し歩きます。実は出かける数日前に、釜石線の旅、というようなTV番組を観たばかりでした。それぞれの駅は宮沢賢治風のデザインになっているようです。
小さな無人駅でした。
新花巻から花巻駅へ移動し、駅前を少しだけ散策します。
ガイドブックに載っていた林風舎という喫茶店が駅から近かったので、立ち寄ってオリザというケーキを食べました。
お店の中は静かで暖炉があり、いい雰囲気でした。他のお客さん達の言葉がちょっと訛っているのも、東北に来た感じがあって、いいなあ。ここは宮沢賢治の親戚の方がやってらっしゃるとのことで、二階が喫茶、一階は賢治グッズのお店になっていました。
どんぐりと山猫とかの、ハンドタオルがかわいかったので買いました。
駅前のろうきんも賢治風デザインで素敵でした。
花巻駅へ戻り、売店でホヤの干物を見つけたので買いました。その他にちょっとおやつも買い込んで、花巻温泉郷行きのバスに乗り込みます。平日とはいえ、結構お客さんがいました。鉛温泉以外にも色々な温泉があるのですが、それぞれの宿に停まってくれる無料のシャトルバスです。宿を予約した時に、どのバスを利用するか質問があったので、一応予約制なのかな?空いていれば乗れそうですが。
バスが最後から2番目に停車するのが、鉛温泉の藤三(ふじさん)旅館です。
写真は翌日、雪が降っている時に撮りました。花巻温泉郷で1番小規模な旅館だとか。私の他に、別の一人旅の若い女性が降りました。バスの停車場から坂道を下るのですが、ワゴンが待ち構えていて、わずかな距離ですがそれに乗って行きます。この旅館には私が今回宿泊する旅館部の他に、湯治部とラグジュアリーなホテル?もあります。湯治部は安いのですが、寒そうだったので私は旅館部を選びました。もう一人の女性は湯治部でした。
チェックインの後、お部屋へ案内してもらいます。川沿いの部屋もありますが、連泊プランなので山側の部屋でした。布団はすでに敷いてくれてありました。
古い建物で、部屋にバス・トイレはありません。しかし部屋も廊下も暖房が効いていてとても暖かく、共用トイレや洗面所にも暖房がありました。ありがたい!新館?にはトイレ付の部屋もあるようです。
しばらく休んで、部屋に置いてあったおまんじゅうを食べた後、さっそくお風呂に入りに行きました。貸切風呂を含めて女性は4種類のお風呂に入れます。そしてそれらは全て、源泉かけ流しです!お風呂は撮影不可(宿の方にお願いすればいいようなのですが)なので、写真はありません。
最初に入ったのは白糸の湯という内風呂で、広々していていい湯加減でした。こちらの洗面所が一番広かったような気がします。お湯は透明で、時折湯の花が舞っていました。源泉がいくつかあり、浴槽によってブレンド(と言っていいかわかりませんが)を変えているそうです。
お風呂の後は、おしゃれな食事処で夕飯をいただきました。白金豚という豚の鍋とか、いろいろありました。
おいしくて、お腹いっぱいになりました!先ほどの一人旅の女性もいて、ちょっと心強かったです。しかし追加料金で部屋食にできるようなので、食堂に来ている人はあまり多くありませんでした。
食後はこの宿のハイライト、白猿(しろざる)の湯というレトロな湯船に入りに行きました。
こちらは混浴なのですが、朝、昼間、夜の3回、女性専用の時間があります。女性時間になって間もなく行くと、貸切でした。岩をくりぬいた楕円形の浴槽で、下から温泉が湧いています。深く、立って入ることで有名なお風呂です。天井は高く、とても雰囲気のある空間でした。しかしこの時はとても熱く、少ししか入っていられませんでした。しばらくすると、例の一人旅女性もやって来ました。
湯上りは、ロビーで雑誌を読んだりしました。下の写真は翌日の昼間に撮ったものです。
その日はそれで布団に入ったのですが、古い建物なので隣の音が響きます。それは承知していたことで、私はむしろ一人旅の時は全く音がしないよりは、人の気配がした方が落ち着くタイプです。しかし隣の人が夜中に電話で長く話していたりして、ちょっとマナーが悪かったです。いびきとかなら、まだ我慢できるんですけど。でも翌日も特に予定のない、のんびりしたプチ湯治旅なので、気楽に過ごすことにしました。
次は②二日目に続きます。