数年前までは登山によく出かけていた母と、山梨県と長野県にまたがる奥秩父の金峰山へ登ってきました。
山梨では「きんぷさん」、長野では「きんぽうさん」と読むそうです。
今回は、最も短くて楽に登れるという、山梨県側の大弛峠(おおだるみとうげ)から登ることにしました。確か片道2時間半くらいのコースタイムのルートだったと思います。
大弛峠の登山口に着いたのは、お昼前。
駐車場はそんなに広くなく、路上駐車も目立ちます。紅葉には少し早い時期で、天気は台風に挟まれて最高というわけではありませんでしたが、まずまずの混み具合でした。
駐車場でおにぎりを食べ、トイレを借りて出発します。ちなみに昔ながらの・・・トイレでした!
登山口からは、森の中を歩きます。北アルプスとはまた違った雰囲気です。
ずっと曇りだったけど、途中、少し晴れ間が出ました。
岩がゴロゴロした開けた場所があり、すっきり晴れていれば景色が良さそうです。
苔の森と、アップダウンが続きます。
頂上に近づいてきました・・・少し青空が見えたけど、やっぱりすっきりしません。晴れていれば大パノラマなんだろうなあ。
頂上付近は大きな岩がゴロゴロしていて、こんな岩の門?もありました。
頂上から向こう側に少し下った所に、金峰山のシンボル五丈岩があります。
ちょっとだけ周りの景色が見えました。
ここまでかなりゆっくり来たので、コースタイムの倍近い時間がかかっています。コーヒーと八ヶ岳PAで買ってきたあんこ入りクロワッサンで、しばしティータイムをとりました。相変わらずうまかった!
五丈岩の前には鳥居が建っています。ここから金峰山小屋に下ります。
小屋までが岩場の道で、長い・・・30分以上かかったような。晴れてたらば、瑞牆山(みずがきやま)とか見えたんだろうなあ・・・
段々近づいてきました。
ソーラーシステムが屋根に載っています。実際夜は、発電機と違って静かでした。
やっと着いた!
入り口は回って左側。右側には雨水を溜めるタンクがありました。小屋で使っている水は全て雨水とのことです。
ベンチの手前には、大きな岩と鳥居がありました。後できいたら上の積み石は、小屋番さんが積んだものだそうです。
小屋の隣りにあった小屋。スタッフさんのお部屋かな?
小屋の入り口。奥の茶色い建物はトイレと洗面場。一旦外に出るのです。トイレの個室は広々していて、着替えもスムーズにできました。混んでいる時は、数がそんなに多くないので、大変かもしれません。
玄関に入るとショップあり。かわいい手ぬぐいやピンバッヂなど売っていました。
その先には、ストーブや炬燵(豆炭?は入ってなかったけど)のあるくつろぎ空間が・・・!
この日は空いていたこともあり、スタッフはフランクな感じの小屋番さんが一人でした。
支払いを済ませて寝室へ。
2段ベッドになっていて、布団も清潔で快適でした。寝る時も暖かかったよ。
着替えて、荷物を整理したら、炬燵で昆布茶を飲みながらの読書タイム。外は天気がイマイチだったのです。
ちなみに、奥のカーテンの向こうにはお湯とインスタントコーヒーやお茶などがあり、宿泊者はセルフで入れて自由に飲めました。そば焼酎もあったよ。後でちょっと飲んだら温まりました。
部屋の中には本棚があり、山関係の本が置いてありました。
奥秩父ということもあり、小屋番さんのご趣味でオオカミの神社のお札が所々にありました。
そして実はこちらには看板犬の黒ラブがいるとの情報を得て楽しみにしていたのですが、残念ながら体調を崩したということで下山していました。高齢だし、もう上がって来られないかも、とのことでした。もう少し早く来ていれば、会えたかもしれないのになあ・・・でも、下界で元気に暮らしてくれればいいな。
そしてお楽しみの夕飯!こちらはオシャレなメニューで有名な小屋なので楽しみにしていました。
定番のチキンソテープレート。皮がカリカリでおいしかったよ!サービスのワインも付いています。母は飲まないので、その分も注いでくれました。
そしてかなりの割合であるという、つまりたまにはないこともあるという、お替り用のカレーも少しいただきました。きのこが入っていておいしゅうございました!
この日の宿泊客は10人に満たないくらいだったのですが、小屋番さんは一人でテキパキと用意されていました。夕飯は6時と聞いていましたが、「ちょっと早いけどご飯ですよ~」と呼びに来てくれたのが、何だかとてもアットホームでした。
食事は炬燵でいただきましたが、他の宿泊者と相席で、小さな小屋ながらの距離感が大きい小屋とは違って新鮮でした。一人で来ている女性もいました。
外国人の方もいたのですが、とても面倒見のいいおじさまがいて、日本酒を御馳走したり、他の宿泊者にも話しかけたりしていて、すごいなあと感心しました。
そして翌朝のメニューは、こちらも金峰山小屋の定番、中華がゆ。
シンプルですが、肌寒い朝にあたたまりました!
母は久しぶりの小屋泊まりだったのですが、いい小屋だったと喜んでくれました。
準備をして、元来た道を帰ります。
朝はちょっと晴れていたのですが、段々もやってきました。
金峰山はシャクナゲの木がたくさんあるそうで、咲いている時には大勢の人がくるんでしょうね。
一瞬、晴れ間がでて、五丈岩が見えました。
晴れていれば本当に絶景だったんだろうな~。
ちなみに母は以前、父と2人で金峰山に来たことがあるのですが、その時も天気が良くなかったそうです。
この後は霧雨が降ってきて、ずっと景色は見えませんでした。
大弛峠の登山口まで戻ってきた所にある看板です。
大弛小屋が近そうなので温かいものが飲みたいと思い行ってみましたが、平日のせいか留守でした。
看板の下に咲いていたアザミのような花。
実は昨夜から頭が痛くなってきてしまい、この日もあまり体調が良くありませんでした。しかし根性で温泉に入って帰りたいと思い・・・長い林道を母に運転してもらって下り、ほったらかし温泉まで行きました。
お風呂は撮影できないので、浴室と思われる小屋がこちらです。
天気はあまり良くないけど、暑すぎず、高台に温泉や売店が点在していて面白かったです。
露天風呂が景色が良くて気持ち良かったですが、ひなびた温泉が好きな母は「いまいち」と言っていました。ここはここで良かったと思うけど!
金峰山小屋の小屋番さんがおすすめと言っていた、隼(はやぶさ)温泉の前も通ってきたけど気になるなあ。
この後は、高速道路を何とか運転して無事帰着したものの、バタンキューで寝てしまいました。
次は長野県側から登ってみようかなあ・・・おいしいチキンソテーとワインをいただきに!